ヘッドスパが評判のプリマヴェーラ神楽坂です。
今回は「傷んだダメージ毛へのパーマ」についてです。
傷んだ髪にはパーマをかけることはできない?
結論を言いますと「ダメージレベルによる」です。一概にダメージといっても様々なダメージ要因があり、またその度合いも様々です。日頃のお手入れやスタイリング方法によっても、ダメージの蓄積度合いは変わってきます。
ということで実際に毛髪を見て触って、そしてお客様から伺うこれまでの施術履歴やスタイリングの方法、ケアの方法などから、現在のダメージ状態を把握し、パーマがかけられるのか、かけないほうが良いのかを判断させていただくのが私たち美容師の役目になります。
正直に言いますとパーマをかける工程を行うことはできます。しかしそれはあくまで「パーマ液を使用して施術ができる」ということであり、必ずしもお客様がイメージする理想のウェーブが叶えられるというものではありません。
当然私たち美容師も、「ただパーマをかける行為」だけをして、お客様や私たちが求めるデザインを叶えることができないと判断すれば、施術をしない方向でお話をさせていただくこともあります。
パーマができない状態とはどんな状態か?
パーマができない毛髪のダメージ状態とは、
- 施術した結果イメージするデザインにできない(ウェーブがでないなど)
- 薬剤を使用した場合に毛髪に何らかの異変が起きる(切れてしまうなど)
のような状態です。それぞれについて解説します。
1.施術した結果イメージするデザインにできない
パーマという技術は「髪の毛の形状を変える」ものです。もともとまっすぐな髪の毛を薬剤の力を使って曲げることによって、形状を変えるのがパーマです。
ではどこの部分が曲げられることでウェーブとして形成できるのか?
これは「コルテックス」に存在する「間充物質」と「フィブリル」と呼ばれる部分の結合を切ったりくっつけたりすることで髪の毛を曲げることができるのですが、著しいダメージの状態というのはこの「間充物質」と「フィブリル」が減少している状態になっています。いわば「中身がスカスカ」の状態。ということは「切る結合」も「くっつける結合」も減っている状態なので、ウェーブとして形成・維持することができなくなってしまうのです。なのでパーマをかけてもウェーブが出なかったり、かかってもすぐにおちてしまったりということになります。
2.薬剤を使用した場合に毛髪に何らかの異変が起きる
パーマをする際に使用する薬剤は、髪の毛に対し何らかの負担を及ぼします。パーマにしてもヘアカラーにしても、髪の毛の本来の状態を薬剤の力を使って形状を変えたり色を変えたりするものなので、避けられないことです。
最近の薬剤や処理剤(薬剤を減力させたり毛髪強度を補ったりするもの)はメーカーの研究開発によってだいぶ良いものになってきてはいますが、それでもダメージが「ゼロ」ということはありえません。
著しいダメージ毛の場合、この薬剤の力に髪の毛自体が耐えられず、断毛してしまったり、ちぢれてしまったりということが起こる場合があります。こうなってしまうと、ウェーブがでないとかどうこういう問題ではなくなってしまいます。
これらの髪の状態で施術を行った場合のリスクを避けるため、ハイダメージが確認できる状態の髪の毛には、パーマ施術を断念する場合もあります。
著しいダメージ状態にしないためにはどうするか?
パーマがかけられない、またはかけることをお勧めしない状態にならないようにするためにはどうすればいいのか、またどういうことを繰り返すとそのような状態になってしまうのかを紹介したいと思います。
過度なカラーの繰り返し
極端に明るくするカラー、例えばブリーチで金髪にしている状態、また黒染めカラーをした後に明るくするためにブリーチをするなど…とにかく「明るく⇔暗く」を何度も繰り返していると、髪の毛のダメージは深刻になってきます。たとえ繰り返していなくても、一度金髪にした髪の毛はかなり重度のダメージを受けていると考えられます。現在の髪色が暗めであっても、元の髪色が金髪などであった場合は必ず申告しておいたほうが良いです。
縮毛矯正の繰り返し
縮毛矯正を繰り返し施術している髪の毛も、深いダメージを受けていることが多いと考えられます。リピーターのお客様であれば、お店のカルテにその情報は記されていますが、初めて利用する美容室の場合には、必ず申告しておいたほうが良いです。
市販のカラーを自宅で繰り返し行っている
市販のカラー剤で繰り返し染めている場合は、美容室でヘアカラーをしている場合よりもダメージが蓄積されていることが考えられます。また、塗布むらなどによるダメージ部分のむらも考えられるので、やはりどのくらいの頻度で使用しているのかを申告したほうが良いです。
キレイな髪を保つためにはやはりプロに頼りましょう
上記にあげた例はほんの一部ですが、まとめると、過去の施術履歴はちゃんと担当美容師に申告したほうがいいということですね。目で見たり手で触ったりしてわかることもありますが、正直それだけではわからないこともあります。
より良いデザインを提供するために大切なことなので、ぜひ遠慮することなく過去の施術履歴や現在のお手入れ方法、悩みなどを隠さずに担当美容師に相談してみてください。
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